マイク>プレイヤー のち マイク=マク

昨夜は四ツ谷のホテルニューオータニで演奏の仕事がありました。

商務庁の主催で、アイルランドのIT関連の要人と日本の研究者や企業を招待してのレセプション…といった具合。

共演者はフィドル西嶋佐知子さんとバウロン長浜武明という、3月のセントパトリックスデーの時と同じ顔触れ。

3月の時も省庁絡みだったのですが、3つあった仕事のうち、1つがドッグ・ショーの前座のような時間帯の演奏だったため、今回先方からユニット名を要求された時、“Before the Dogs”という名前が付きました。

演奏自体は割と短時間で別段難しいことは何も無かったのですが、さすがホテルニューオータニ、マイクを使うのに法外な値段がかかりました。

その額、なんと、

 

自分らのギャラ3人分=マイク1本分

それを×2

 

いやはやマイク先生方のギャラの高いこと高いこと。

普通のSM58なのですが、 “The New Otani" の文字がしっかりと刻まれていました。

 

 

終了後、立川のセッションへ。

立川…遠いですね。遠すぎです。もうちょっとで家まで3時間。

 

先月に引き続きセッションマスターのジムさんが不在でしたが、いやいやどうして盛り上がりました。

フィドル×4、フルート×2、ホイッスル×2、マンドリン×1、ギター×1

初めてお会いした人が3人いらっしゃったのですが、どの方もフレンドリーでコミュニケーションがとりやすく、いい雰囲気でした。

 

中でも印象的だったのは、自分の正面に座っていらしたホイッスルの方。

ひげを蓄えられたナイスミドルで、ご本職は画家だそうですが、なんと1970年代からアイリッシュを聴いているとのこと。

普通それくらいからアイリッシュを聴いている方は、最近の若い人達の演奏に対しては興味が薄いことが多いのですが、彼がお好きなのはマイケル・マクゴールドリック。

さすが、ご職業がご職業だけあって、感性の柔らかさを感じさせられました。

マイケル・マクゴールドリックは自分も大好きな若手プレイヤーなので、彼の曲をいくつか吹き、また、そのホイッスルの方が出して下さった「Windbroke」というかなりモダンな曲を一緒に吹いたりと、なかなか面白い展開でした。

 
彼が、ご自身は吹かずに、自分や他のプレイヤーが弾くのを、目をつむって心地よさそうに聴いているその有様からは、この音楽への愛着の深さがひしひしと伝わり、心打たれるものがありました。