イスタンブール

アイルランドへ向かう前にトランジットでトルコへ。
イスタンブールで一泊。
時期が時期で成田→ヒースロー(ロンドン)→ダブリンというお決まりのルートのKLMオランダが取れなくて、パリ経由エールフランスだと4〜5万円位高くなるところを、成田→イスタンブール→ヒースロー→ダブリンという多少面倒くさいルートで行けば宿泊費差し引いてもまだ大分安いという不思議なことが起こるので、迷わずそちらを選択した今回の旅。
行き帰りイスタンブールで一泊は実は思わぬ副産物で楽しみだったりする。
成田から発つ頃は台風直撃も懸念されたが、何の問題も無く、台風以外の理由で若干遅れながらも無事出発。
それどころか遅れて出たにも関わらず、12時間を予定していたフライトは、ほとんど11時間程度しかかからず、40分も早く着く。
そんなに早く着くもんですかね。
きっとまだ頼んでおいたゲストハウスから迎えは来ていないに違いない。
話は逸れるが、トルコ航空は機内がターコイズブルー一色の不思議な雰囲気。
自分の作品には必ず使うという程このターコイズブルーが好きなテニス部でデザイン科出身の友人S君には是非乗ってもらいたい。
しかししかし、設備は充実していて、機内食も美味しかった。
これはトルコ料理に期待せねばなるまいて。
空港に着いてみるとホテルの迎えばっかりで、みんな名前を書いた紙を掲げて客を探してる。
時折日本人を待っている人もいて、「トモユキ!トモユキ!」と連呼し続けている。
来る人来る人に「スズキサン?スズキサン?」と片っ端から聞きまくっている可哀想な人もいた。
多分日本人を特定するうえで役に立たないヒントトップ2の一つだろう。
色んな人が話しかけてくるのだが、ここでホイホイついて行ってはいけませんと地球の歩き方に書いてある。
中でも強敵だったのは、泊る予定のホテル名を聞いてきて教えると、そこは友達のところだと言い出すオジサン。
迎えに来るのは女の子でいつもここに来ると教えてくれる。
で、もし来なかったら乗っていけ、その場合はホテルに払う€20を俺に払えばいいからのおまけ付き。
もし仮にそうでも約束しているのだからそういう訳にはいかない。
結局彼は先に行き、彼の言ってたところとは違うところに迎えの人を発見。
どこからどう見てもおじさんだった。
空港からゲストハウスまでは車で30分。
イスタンブール自体車のマナーはかなり危ない感じだが、それを余裕で上回る勢いでおじさんはとばす。
飛行機の200倍位は怖い。
宿泊するゲストハウスは旧市街地の中で、ブルーモスクやトプカプ宮殿のすぐ近く。
観光客向けのホテル街からは少し外れて下町っぽい場所。
すぐ目の前にサッカー用の小さめのグランドがあり、夜9時だというのに若者がサッカーに熱中している。
実際彼等は夜中の12時近くまでサッカーに興じていたのではなかろうか。
彼等だけではない。
遅い時間にも関わらず、小さい子供の姿が異常な位多い。
普通に縄跳びとかして遊んでいるのだ。
最初はサマータイムで遅くまで明るいからとも思ったが、暗くなって12時近くなっても子供の遊ぶ姿は絶えなかった。
不思議な国だ。
ゲストハウスに荷物を置いて周辺を散策。
翌朝はそんなに余裕が無いので夜出歩くしかなかった。
ゲストハウスの兄ちゃんに聞いても全然大丈夫だと言う。
実際前述の通り子供だらけ。
ブルーモスクに行きたくてあちこちうろうろ。
ゲストハウスから見えていたのですぐ行けるだろうと思っていたが、なかなかたどり着けず、3人位に聞いてみる。
皆親切に教えてくれるのだが、後でわかったかことは、誰も正しい場所を指し示していなかったということ(笑)
結局もらった地図を頼りに自力でたどり着く。
帰りに大音響の歌が聞こえるのでそちらに惹かれて行ってみると、屋外の、レストランと屋台と公園を足して3で割ったような場所を発見。
店内では二人組がトラディショナルっぽい音楽を演奏。
一人がエレキの月琴のような楽器を弾きながら歌を歌い、もう一人がお箏みたいな楽器でサポート。
真夜中なのにいいのかという位大音量。
そこでケバブを食す。
これがうまい。
トルコは本当にご飯が美味しい。
これは残念ながらアイルランドでは望みが薄いので気分は最後の晩餐。
翌朝4時頃だろうか、再び大音量の歌で目が覚める。
これが噂のモスクでのコーランの朗唱か、ははぁ等と思っていたのは束の間、あちこちから同時多発的に乱立し、入れ替わり立ち替わりかれこれ30分は続いたのではなかろうか。
夜遅くまで遊んでいたのに、朝もとてつもなく早い。
何ともタフな国だ。
朝食も美味しかった。
ヨーグルトは発祥の地、パンは世界一なんだそうだ。
最初聞いてびっくりしたが、なるほど、いずれも美味いし、パンはモチモチで、機内食からカウントしても外れたことがない。
次のフライトが昼過ぎなので大してのんびりする時間も無いが、部屋からは海も見え、朝食をとったテラスからは丘まで広がる街並みが一望できる。
近くには学校もあり、地元の人達の生活は丸見え。
サッカーグランドでは早朝から今度は小学生のクラブチームが練習。
本当に熱狂的な人気。
そりゃ強くなるわ。
もう2、3付け加えておこう。
気候はとても心地良くて、真夏でも最高気温は25度位。
朝晩は半袖だと寒い位。
乾燥していて、少なくとも滞在していた両日は実に過ごしやすい。
人々は明るく親切で人懐こい感じがする。
ここにはどうもトルコ全体にある親日感情が影響しているようだ。
さてこの後、ヒースローに向かうのだが、一時間遅れの出発の模様。
ロンドンを少し見て回れるかと思ったのだが、ちょっと危なくなってきた。
と書いて飛行機乗ったが結局ロンドンには出られず、現在ヒースローで次の飛行機待ち。
我ながら初日からなんて長いんだ!
今日のところはこの辺にしといてやろう。