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コンペティション結果

生きてます。
例年になく元気です。
取り急ぎ気になる結果から。
今年も残念ながら入賞はできませんでした。
ですが、今までで最もはっきりコンペティションから得られものが大きいと感じられた年でもありました。

昨年に引き続き超ハイレベルなコンペティションになり、フルート部門は昨年2位だったトミー・フィッツハリスがぶっちぎりの1位で優勝しました。
続く2位、3位も明らかに自分がまだ持っていないものを持っており、それが何かもかなりはっきりとわかってきました。
何だかよくわからない演奏に勝たれるよりも、こうしたハイレベルなコンペティションはずっとわかりやすく、得るものが得やすく有り難いのですが、実際、既にその日の夜のセッションからそこを改善し始め、手応えをつかみ始めています。
この一ヶ月、コンペティションに向けて準備してきた中で、音の鳴らし方という根本的な部分が大きく変わってきたことを合わせると、一夏で二皮分位は向けた感じがあります(笑)
一年に一度のこの機会を通して確実に大きく一歩前進できる、むしろその方が目的としては強いので、今回の結果も十分納得しているのですが、面白いことに年々周りの反応がそうではなくなってきているようです。

今までもたくさんのお客さんから「あなたの演奏も素晴らしかった」と言われてきたのですが、今年は「本当にぎりぎりのところにまで迫っていると思う」とか「私はあなたの演奏の方が好きだ」というような声が増えてきたのです。
わざわざ寄ってきて、手をつかんでそれを言ってくれる人もたくさんいました。
優勝したトミーとそのガール・フレンドに至っては、「何で君が2位、3位より下にされるのかわからない。審査員が違ったら結果は違った。来年は君の年だ」とまで言い出す始末で、一般のお客さんよりも同じ演奏者から言われることが多くなってきた感じもありました。

スロー・エアに関してはさらに顕著で、「誰よりも良い」という声もたくさん頂きました。
ただ、これに関してはお客さんはほとんどシャン・ノースを知らず、眠いか眠くないか位シンプルに判断しているので(笑)、微妙な歌い回しがオリジナルの歌を組むものであるかどうかという審査員の判断とは別物ではあります。
実際、ここから上は本当に難しいラインで、スロー・エアに関してはテクニック的には十分で、むしろ課題は微妙な歌い回し。
審査員からは「歌を実際に学ぶ以外に方法がない」と示唆されました。
これは次の大きな課題です。

通常のフルート部門に関しては逆に今はテクニックのレベルがどんどん上がっている時代のようで、たまたま今回会うことができたイーリアン・パイプスのパディ・キーナンも「どの楽器も昔と比べものにならない位テクニックのレベルが上がってきている。小さい子が超絶技巧曲をさも簡単そうにぺろっと弾いてしまう。でも、そこに表現が結びつかないことがままあるのが心配だ」と言っていました。
このテクニックに関して、これまではテクニックはテクニック、あくまでコンペティションのためにという部分があり、本来の自分が目指す音楽とは別のものであるという考えがどこかにずっとありました。
しかし、今年のこの1ヶ月間を通して、テクニックを一段階、二段階と上へ引き上げて行くには、より根本的な演奏、すなわち、よりシンプルに、より効率よく、より美しい音を出すという部分に立ち返らざるを得ないということがわかってきたのです。
ここに来てようやくコンペティションのための音楽と自分の本来の音楽とが一致してきました。
そういう訳で、不器用で少しずつしか前に進めない、けれど決して歩みを止めない、そんな信条で日々精進に励む豊田の挑戦はこれからもまだまだ続きそうです。

その他の旅行記は追って書きたいと思います。
今はアイルランドを離れ、オランダはアムステルダムに滞在中です。

二皮むけた(笑)豊田の演奏が聴きたい方は9/3(月)さばの湯@経堂のO’Jizo男三人ライヴに是非!
ご予約はozok@me.comまで。