先週は集中力に関する衝撃的な話が飛び込んできてすっかりぶっ飛んでしまったのですが、本来書くつもりだったのがこちら。
目次
「デスク」!!
このコロナ騒動→自宅待機→リモートの流れで自宅のデスク環境の重要度が増した方が大勢いるんじゃないかと思います。
自分もその一人です。
<以前はもっとシンプルだった>
前はもっともっとシンプルでした。
しっかりミニマル路線で。
机の上にはMacBookがポツンとあるだけ…と言いたいところですが、もう少しありました。
Mac、スキャナー、iPhone、iPad、AirMacExpress、Alexa
まぁせいぜいこんなもんです。
このスッキリしたデスクの写真を載せて、お洒落ミニマルぶってドヤ顔して終わってたと思いますw
<コロナでライフスタイルが激変>
ところがこの1〜2ヶ月の間にライフスタイルが激変してしまいました。
- 文字を打つ量が激増
blogを書く、podcastの台本を書く、youtubeのレッスン動画の台本を書く、口頭での打ち合わせ→メールや書類のやり取り
- 音の編集が激増
podcastの音の編集、自分で音を録って編集
- 動画の編集が激増
youtubeの動画の編集、動画同士のコラボのための動画編
もうわかりやすくデスクワークが激増しています。
しかも、緊急事態宣言後、市のテニスコートも通っているテニススクールも閉鎖。
ライフラインのテニスの時間が極端な位減りました。
運動量が減り、デスクワークが増える。
身体的には最悪ですよね。
同じ姿勢で座ることが多くなり、疲れがたまりやすくなるのは勿論ですし、時間が長くなる程視線や首の角度、手の角度、そういったものが大きな影響力を持ってきます。
誰かが言ってて気付いたことでしたが、移動自体が休息だったという話もあります。
これは確かにそうで、自宅から最寄り駅までのアップダウン込みの20分、往復40分の自転車、徒歩、電車、いずれもデスクワークを区切る重要な休息としての役割を担っていたのだと思います。
これが無くなって詰め込もうと思えばいくらでも詰め込めるようになってしまった。
これは確かに大きな問題です。
<ライフスタイルの変化と共に導入を余儀なくされたもの>
自分はMacBook 12インチを使っていて、とてもコンパクトで持ち運びも楽だし、形も美しいし、とても好きなのですが、長時間これに向かって文字を打つなんてことになると話は変わってきます。
小ぶりな画面にかじりついて姿勢も悪くなります。
体が悲鳴を上げるまではあっという間でした。
そこで導入されたのがこの子達。
– スタンド
BoYataという中華系のメーカーのスタンド。
かなりがっしりしていて力を入れないと角度を変えられない位です。
Amazonのレビューで悔しいけどしっかりしてるなんてコメントまでありましたw
これのお陰で目線が高くなり、姿勢は大分改善されました。
動画の編集はiPadでやっているのですが、その時にもiPadにちょうどいい角度でしっかり固定できます。
また、オンラインレッスンの時にも便利で、Macのウェブカメラが指を映すようにするには少し上からのポジションにする必要があり、このスタンドのお陰で難無くポジションがつくれて、一台三役、とても助かっています。
– HHKB
MacBookのバタフライキーボードはストロークが浅くて打ちづらく、トラブルも多いことで有名で、最近のMacBookはシザーズ方式に変更してきています。
自分はそんなに気にせずに使ってきたのですが、どうも無自覚に疲れを溜め込んでいたようです。
長時間になるとそれが一気に露呈しました。
特にフルートでもテニスでも手を酷使するため、極端な手の疲れは致命的。
一方でこの騒動の前どころか何年もずっと導入を迷っていた外付けのキーボードがありました。
Happy Hacking Keyboardというエンジニアやブロガーなどベビーに文字を打つ人達御用達のキーボード。
究極の打ち心地と10年以上使える耐久性。
> アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。
いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない。
[東京大学 和田英一 名誉教授の談話]
共同開発に携わったご本人の言葉ですが、この言葉はなかなか痺れますよね。
確かにPCは10年は持たないですからね。
キーボードだけはずっと持ち越せる。
12月に出たシリーズでマルチペアリングが実装されてMac⇄iPad⇄iPhoneの切り替えがAppleのキーボードよりも簡単になり、一方で自分のiPadのスマートキーボードの2台目が壊れたので(怒)導入しました。
これに変えて色々驚きました。
まず、これまでMacBookのバタフライキーボードを、MacBookAirに比べれば打ちづらいにせよ、そこまで嫌いではないと思っていたのですが、もう全然違いました。
あれは辛かったのだとはっきり認識しました。
それからもう一つ、そもそも文字を打つのがそんなに好きじゃなかったのだということに気付きました。
ちょっとした文字でも、例えば曲名なんかでもどこかに書いたものがあれば探し出してコピペをするということをしていたのです。
ところが、このキーボードになって文字を打つのが苦痛でなくなったのです。
以前はコピペしていたものを苦もなくさくっと打ってしまうようになりました。
これはなかなか大きな変化です。
– Magic Trackpad2
キーボードとスタンドの組み合わせでMacBook本体のトラックパッドが遠く離れていってしまったので、トラックパッドだけ手を浮かせて使っているとこれまたとんでもない疲労感になり、強制的にAppleのMagic Trackpadを使うハメになりました(マウス嫌いなのでトラックパッド一択)。
こちらはメルカリでゲット。
思わぬ副産物としてトラックパッドが広くなって編集がしやすくなりました。
特に音の編集をする時はとても助かります。
それと、MacBookのキーボードを直接打っていた時は時々手のひらがトラックパッドに触れてしまって誤作動が起きていたのですが、当然これのお陰で無くなりました。
トラックパッドはキーボードの右に置いてあるので当然今までよりは距離があり、行ったり来たりするのは得策ではありません。
お陰で音編集のLogicなどの操作をできるだけショートカットキーでやるようになり、このショートカットキーを覚えて使いこなす程作業効率がかなり上がるので目下勉強中。
既にかなり作業効率は上がってきています。
スタジオのエンジニアさん達がすごい勢いでキーボードを叩いている理由がよくわかりました。
– パームレスト
残念ながらHHKBは少し高さがあるので、そのまま打つと手首が痛くなります。
負担軽減のためにパームレストがどうしても必要でした。
以上が、このライフスタイルの変化と共に導入された子達です。
正直言えば机の上のものを増やすのには相当抵抗があり、葛藤がありました。
しかし、今は作業効率と身体のことを考えると必要かなと考えています。
<スタンディングの可能性?>
この問題にもっと踏み込むならば、本当は椅子に座ってよりもスタンディングの方が良いということにもはっきり気付いておりまして。
研究によると、運動せずに短時間しか座らない人と運動してて長時間座る人を比べた時に、後者の方が健康を損なうリスクがずっと高くなるんだそうです。
実際、どれだけルーティンでヨガ、ダイナミックストレッチ、筋トレ、そして、時々テニスをやっていても長時間座って作業すると全部帳消しにされる位疲労が上回ってしまうのを感じています。
なので今は疲れるとこんな感じで立って作業しています。
ただし、トラックパッドは手元では無くなるので、文章を打つだけなど作業は限られてしまいます。
スタンディング系の良い情報があったら是非お寄せ下さい。
今は苦肉の策で時々こんな間抜けなことになっています。
<モバイル→デスクトップ?>
すみません、ここで盛大に脱線します。
ここまでデスクの話に限って書いてきましたが、ライフスタイルの変化は様々なところに現れてきているようです。
実際、自分が使っているものを見ても、これまではどれだけ容易に持ち運べてどこでも仕事ができるかという、所謂“ノマド”の発想が圧倒的に強かったのです。
だから、PCも一番小さな12inchのMacBookを選んでいましたし、普段はそれすら家に置いてiPadとスマートキーボードの組み合わせでどこへ行っても大抵の仕事はできるという状態をつくってきました。
ところが、このライフスタイルの変化でどこにも行かない、持ち歩かないというこれらのメリットがほとんど活かされない状況になり、一方作業内容が録音や動画の編集といった極端に重い作業が増えて、メモリもストレージも画面の大きさも大きい方が圧倒的に有利という真逆の状況になってしまいました。
むしろモバイルからデスクトップへという振り戻しのような流れすらあります。
現状は負荷の大きい動画編集はiPad ProのLuma Fusionというアプリで、録音の編集はMacBookのLogic Pro Xでと役割を分けることで何とかこなし(この録音ですらつい最近までは無料のGarageBandで何とかやっていました)、ストレージは可能な限りDropboxに放り込んでローカルストレージを圧迫しないようにしていますが、この辺りはちょっと時間の問題かもしれません。
音の編集のスタイル
<ライフスタイルの変化=価値観の変化>
この問題に限らず、価値観だったり需要だったりの変化が様々なところで起きている気がします。
モバイル→デスクトップの他には
- Wifi→有線LAN
音楽業界ではオンラインセッションの試みが色々なされていますが、現在のインフラではタイムラグの克服はかなり困難。
速くてリズムの強い音楽程壊滅的になってセッションにならないということがわかってきています。
そんな中、YamahaのNetduetという音声のみ5人までというサービスは比較的タイムラグが少なく、双方が光回線で有線LANという条件をクリアした場合、かなりいい線まで行くという報告が挙がっています。
実際その録音を聴いても生で合わせたとしか思えない位のクオリティを関東1人と関西2人、合計3人の遠隔セッションで実現していました。
しかし、そこでみんな慌てふためいたのが有線LAN。
このWifi全盛の時代に今更有線LANを引っ張ってくるというのが、ワンルームとかならまだしも、通常の一軒家だと結構ハードルが高いんですよね。
昔は延々天井の隅を這わせてとかやってましたけどね。
- 家の間取り
家の間取りが変わってくるだろうって言う人もいますね。
ここ最近ずっと間取りフリーというのが流行りでしたが、これからは家族それぞれに小さな書斎という形になってくるだろうみたいなお告げがyoutubeに出てましたw
まぁ今から家を建てるというケースはそんなに頻繁にある訳ではないでしょうが、それでも家族と同居している人達は、今住んでいる家でお互いのワーキングスペースをどう確保するかは重要になってくるでしょうね。
リモート会議やオンラインレッスンを家族の共有スペースでやると色々問題が起きるでしょうし、憧れの1つだったタイニーハウスはこういうご時世だとなかなか大変だろうなと思います。
あれは外に出られることが前提だったのだなと。
- 料理、服作り
うちの嫁さんは専ら服作りにはまっていて、毎日ミシンで服をつくっています。
生徒さんの話を聞いていても、若い男性が有り余る時間で凝った料理とかを作るケースとかよく出てきますね。
何でもパイ生地を小麦粉から作ってキッシュを作るとか。
スーパーの小麦粉売り場が空っぽになっていることや、ユザワヤの売れ行きが凄まじいことを見ても、みんな一斉にと言っていい位やる人が増えているようですね。
そんな絵がちょっと昔に戻ったみたいだと当の嫁さんが言ってました。
<この時代におけるミニマルなライフスタイルの意義>
興味深かったのが、ミニマルな発想を否定してマキシマムに立ち返ろうという発想が出てきたりしていること。
これも色々あって、一度はこの問題についてあれこれ書いてみたのですが、twitterとか見てみるとお互いディスり合いになっていて、書いてて悲しくなったので消しちゃいました。
まぁそもそもミニマル or マキシマムというのも極端な発想だなぁとも思います。
そもそも自分はそこまで極端にものを減らせていないので、減らし過ぎて今回のことで困ったなんてことは何にもありません。
自分の中で、ミニマルというのはとにかくものを減らすということではなくて、「最適化」してスッキリした良い状態で暮らす位の話なので。
むしろこの長期自宅滞在で断○離をしまくっているっていう話もたくさん聞きますよね。
家にいる時間が長いなら尚更ものは少ない方がノイズも少なく、スッキリ気分良く暮らせるかと思います。
そんな中で、珍しくはっきり迷いが表面化したのがこのデスクとPC周りの問題でした。
皆さんのこの状況下でのデスク周り、ワーキングスペース、ライフスタイルはいかがでしょうか?