ルーティンの話

01. はこぶ音radioでも触れたルーティン

本日は、先日のスタートしたはこぶ音radioでも触れたルーティンについて。
ラジオでは時間があまり無かったのでもう少し掘り下げて書いてみたいと思います。

皆さんは何か毎日決まったことをやる習慣がありますか?
自分は元々この毎日同じことをやるということ自体を良く思っていませんでした。
毎日毎日同じことをやったら息が詰まりそう、そう思って生きてきました。
ミュージシャンという不安定な仕事を選んだのもそういう意識が影響しているところがあると思います。
毎日同じ会社に行って決まった時間からぎちぎちに仕事をする、そんなの耐えられない、そんな青いことを思っていた時期があります。
実際には毎日同じ会社に同じ時間に行って、同じように働いたとしてもその中には常に耐えず変化はあり、むしろフレームとして安定した枠組みがある方が精神的にはずっと落ち着くし充足感も得られる、そう気付いたのは比較的最近のことです。

02. ルーティンの価値の気付き

実際にルーティンの価値を知り、やってみるようになったのはイチローに関する本を読んでからです。

確かこんな感じの本だったと思うのですが、毎日同じ時間に同じことを地味に続けられる人だけが一流になれるという話だったかと思います。

この本も大きなインパクトがありました。
有名なミニマリストの方の本ですが、仕事を一切しないで毎日を夏休みにすると一週間で飽きてしまう。
自分の幸福度を上げるために仕事は必要で、毎日決まったことをやるようにした方がさらに幸福度があがる、そういう趣旨だったかと思います。
結構自分にとっては衝撃的でした。
毎日違うリズムで違うことをする生活は刺激的で面白そうに見えて山あり谷ありがきつすぎて、ストレスの方が高くなり、幸福度はかえって下がるというような話だったかと思います。

03. ルーティンを達成、習慣化するために

実際にルーティンをやってみるとなるほど気分良く過ごせるし、毎日同じだからといってストレスを感じたり、つまらなく感じたりすることはなく、むしろ充実感、生きている実感があり、幸福度が確実に上がるのを感じました。
しかし、そうは言ってもそのルーティンを毎日毎日確実に続けられるかというとそんなに甘くはなくて、ついついやらない日が出たり、それをきっかけにやめてしまったりと、案外続かないんですね。
どの本にもルーティンは徹底してハードルを下げろと書いてあります。
簡単なことを積み重ねていくことが重要で、一つ一つのハードルを上げてしまうとまず続かない。
生きる上で当たり前にするようなレベルのことを着実に同じ順番でこなしていくという方が達成感があり、意味がある。
そこまでわかっているのにそれでも続かない。
仕方がないからto doリストにルーティンを一通り書き並べてみたり。
最初はそれをチェックするのが楽しくて何日かは続くのですが、次第にそれを毎日to doリストに並べるのが億劫になるし、繰り返し機能を使ったとしてもそれらが毎日リストにのさばるのも他の仕事を捌くのにノイズになってしまう。
何とかならないものかと長く頭を悩ませてきました。

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04. 「Streaks」というアプリ

そしたら何と、ルーティン専用アプリというのが世の中転がっているんですね。
きっと僕と同じように継続できない人がたくさんいるんだろうと思うとちょっとホッとします。
アプリ自体に要求されることはシンプルなのですが、実際に使ってみると使い勝手はシンプルじゃなかったりして、これが結構奥深いんですね。
いくつか試してみて、最終的に辿り着いたのが、今も使っている「Streaks」というアプリ。

iOS用
https://apps.apple.com/jp/app/streaks/id963034692

Mac用
https://apps.apple.com/jp/app/streaks/id1493327990?mt=12

このアプリはルーティン達成支援専用のアプリで、12個までの項目を設定できます。

今見てみたら何とAppleのデザインアワード受賞とありました。

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05. Streaksの機能

①ルーティン専用

to doリストと違って毎日項目を出し続けてくれます。
これはまぁ当たり前ですかね。

②曜日毎に内容を変えられる

自分の場合、筋トレがルーティンの中に入っていて、部位によってローテーションが組まれているので、曜日毎の設定ができるのはとてもありがたいのです。

-月木は腕立て伏せ。
-火金は腹筋・背筋。
-水土はスクワット。

という具合になっています。
このルーティンは月曜日と木曜日だけタスクとして浮上するような設定になるのですが、この機能は自分には結構ありがたくて、その割にこの機能を持つアプリはそう多くはありません。

③回数を変更できる

1つの項目を何回かにわけることができます。
例えば筋トレを朝晩に分けてやる場合、円状のアイコンにスプリットが入って、一度押すと半円、もう一度押すと全部の色が変わってコンプリートということになります。
自分の場合、先述の筋トレが部位によって回数が違うので、例えば腕立ては12回分に分かれていて、10回×12セットをカウントできるようになっています。

④継続記録

達成できた日がカレンダーに記録され、継続して達成されると数字がカウントされていきます。
これもモチベーション維持には重要。

⑤複数の端末で同期できる

iPhone, iPad, Mac, Apple Watchで使えて同期できます(若干同期が遅いのが残念)。
この複数の端末で使えてどこからでもアクセスできるというのは結構大きな魅力です。
達成する度にiPhoneのところに行かなければというのは結構負担になります。
チェックをするという行為自体が手軽じゃないとその煩わしさから面倒くさくなってに続かなくなったりしてしまいます。
特にこのアプリはApple Watchに対応しているので、わざわざiPhone本体でチェックしなくても、パパッとチェックをすることができ、動作を止めません。
これは地味なようで結構大きいです。

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06. ルーティンの紹介

以上のような理由でこのアプリを使っています。
さて、自分がどんなルーティンをこのアプリに入れているか公開します。

  1. 瞑想
  2. 歯磨き
  3. ヨガ
  4. ダイナミックストレッチ
  5. 掃除・片付け
  6. 日記
  7. 腕立て伏せ3種(12回分 月木のみ)
  8. 腹筋・背筋系(12回分 火金のみ)
  9. スクワット3種(30×6回分 水土のみ)
  10. 楽器を弾く
  11. 健康的な食事を食べる(二回)
  12. 読書

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07. 色を変える楽しみ

このアプリ、全体が2つの画面に分かれています。
12個のルーティンが6個ずつに分かれて表示されるのです。
このアプリ、全体的に色彩感覚へのこだわりが強いのか、アイコンの色から中身の色まで変えられます。
色の好みが強めの自分にはありがたい設定です。

余談ですが、この色のこだわり、結構厄介で、アプリはよくできているのにアイコンの色がどうしても好きになれないとか、ユーザーインターフェイス全体のデザインや色がどうしても好きになれなくて使用を継続できないケースすらあるのです。
このことには最近気付いたのですが、服装とか持ち物とか様々なシーンに顔を出します。
例えば自分の着ている服と靴の色の組み合わせが酷かったりすると一日中イライラしてたりするのです。
アプリもそのアイコンも同じ。
これ小さなことのようですが、毎日見るiPhoneやもっと頻繁に見るApple Watchのデスクトップ全体の色が好きになれないって結構ストレスになるんじゃないかなと思っています。
僕だけかもしれませんが。

そういう訳で、アイコンを元のあまり好きではない色から自分好みの色に変更してあります(笑)
さらに中身の、6個ずつに分かれた二つの画面をそれぞれ色分けできるのですが、1~6の午前中系のものをターコイズブルー、1日の後半にやることをネイビーにしてあります。
6つ全部達成されると山吹色に変わります。
日が暮れて夜の光になるというイメージです。
不思議ですけど、こんな単純なことで意外と継続できてしまっています。

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08. 習慣化とメンタルへの作用

このアプリは12個までしかルーティンを登録できません。
そのことに不満を持っているユーザーもいるようですが、自分はちょうどいいかなと思っています。
これ以上あってもしんどくなりますしね(笑)
ルーティン一つ一つも半分くらいはかなり簡単なものにハードルを下げています。
呆れるほど簡単なことを毎日きちんと丁寧に欠かさずやる、これが習慣化で一番大事なことのようですし、不思議とメンタル的にも落ち着きを得られます。

いつ終わるかわからないこの状況。
勿論、人によって状況はかなり違うと思いますが、状況によっては経済的にもフィジカル的にもメンタル的にも大きなダメージを受けると思います。
自分は間違いなくそういう状況に身を置かれています。
このルーティンはこういう状況から始めた訳ではなくて、一番継続して続いている歯磨き・洗顔の連続達成数が197日になっているので半年以上前から続けてきたことになりますが、この状況になってこのフレームがあって良かったなと思っています。
皆さんはどのようにお過ごしでしょうか?

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