しばらく忙しくて更新止まってしまっていましたが、先週も色々ありました。
嬬恋村の山小屋に行きまして、フォークの神様小室等さんとそのご息女こむろゆいさんのライヴを聴いてきました。
もう面白くて切なくて何度も涙が出てきました。
神様は録音よりもライヴが桁違いに良いのです。
歌詞を忘れて、節を忘れて、二人が違うところを歌って止まってしまって、それさえがパフォーマンスになってしまうのです。
神様ずるいなぁ。
それから村の子供達を中心としたアイリッシュバンドともセッションを楽しんできました。
この村は大人も子供もたくさんの人がアイリッシュ音楽をやっています。
遊びに行く度に信じられない位上達していてびっくりします。
将来末恐ろしい子供達です。
夜みんなが帰った後、小室等さんやこむろゆいさん、佐々木幹郎さんらと話をする時間がありました。
音感の話やら音楽の話やら生前の武満徹さんの話やら色々出ました。
その中で、小室さんが音楽を奏でる上で一番重要だと思っていらっしゃることについて話して下さいました。
ここには詳しくは書きませんが、これは西洋クラシック音楽では当たり前のこと、けれども他の音楽では必ずしも前面に出てこないことなのです。
ところが、小室さんによると、それがあらゆる音楽で一貫して最も重要であるということを武満徹さんが生前おっしゃっていたそうなのです。
実はこれ、自分がアイルランドの音楽を演奏する上でいつも念頭に置いていたこと。
ただし、アイリッシュのプレイヤーの多くはそこには重きを置かず、わずかなトッププレイヤーだけがそしらぬ顔をしてやっていたことなので、正直これが正しい方向なのか迷いがありました。
アイリッシュの核は別の所にあるのではないかと。
この日はそこに力強い賛同者を得た気がしました。
嬬恋村の山小屋。
ここに来るといつでも音楽をつくるモチベーションをめいっぱい充電して帰ることができる、自分にとってそんな場所です。