ハロウィンの仮装

昨夜は渋谷ダブリナーズでPaddy Fieldのライヴでした。
ハロウィンライヴということで、ライヴも仮装。
お客さんも仮装。
店員さんなんかもう一番気合い入った仮装。

とは言うものの、個人的には今年もう既に何度もハロウィンパーティの類があったせいで、もうネタ切れ。
ハロウィンの仮装って不思議なもので、人のためというより自分が着たいから着るという要素が強いと思うのです。
だから少なくとも同じ年の同じ月に顔ぶれが違うからと言って何度も同じものを着たくない。
前の日は後輩の強いと要望でハリー・ポッターとかだったのですが、この日はもうやっつけで、ほぼ普段着プラスαで「スナフキンがハロウィンの仮装したら」という適当なテーマで望みました。

ところが、不思議なもので、色々な考え方の人がいるんですね。
そんな格好が、なぜか普段からとてもお洒落で凝った服装の方からやたら好評だったりするのです。
その方に言わせると、ドン・キホーテなんかで買ってきたハロウィンもののコスチュームをただ着てるだけというのは一番許せないんだそう。
主義主張、工夫が無い、それならばハロウィンと関係無いキャラクターの方が良いと。

なるほど、確かにとりあえず魔女とかもいいですが、それよりは一見控えめな仮装だけどよく見るとメイクがぎょっとするとか、ハロウィンと何の関係も無いマリオとルイージが一緒に歩いてるとかの方が思わずニヤッとしてしまいます。

この辺の心理って勿論人に寄って違うんでしょうが、色々あって面白いなぁと。
人からの注目を集めたくて、人と違った格好をする人。
前々からやってみたかった格好をここぞとばかりする人。
グループで同じ格好、あるいは共通のテーマの格好をする人々。

カフカの言う変身願望なのか、徒党を組んで騒ぎを起こしたいという、日頃の鬱憤の反動なのか。

一つのイベントでこれだけ出方が多様化するイベントは、よく考えたら日本にはあまり無いような気さえします。
その分発想の柔軟さが問われて面白い。

勿論、極端な位盛んな六本木や渋谷の仮装人口は、外国人率も異常に高い。
しかし、どう見ても年々盛んになっているハロウィンブームを見ると、余程ストレスがたまっているのかと思わされ、社会の不安定さと無関係ではない気もしてきます。

ちなみに今回気付いたこと。

・渋谷ではなぜか血を流しているメイクの人、返り血を浴びている衣装の人がやたら多い。

・白衣を着ている人の9割は本業が白衣を着る仕事で、仕事で着ているものをそのまま着ている。

来年はどうしようかななどと考えていると、”Nightmare before Christmas”のジャックが、ハロウィンの翌日に来年のハロウィンの企画書を出してカウントダウンを始めるような気分で、自分で笑ってしまいます。