旅の装備

先日からVOICE SPACEの西日本ツアーが始まったため、今回は旅の荷物について書こうと思います。

旅によって荷物を減らす

以前ラゲッジラストがきっかけで荷物を減らすことに目覚めたことを書きましたが、最近またそれに近い良い経験がありました。
  友人の結婚式で福岡へ行ったのですが、飛行機がLCCで成田発着だったことが直前に発覚しました。
  1泊2日で帰ってきた翌日、そのまま東京で大きめの公演という状況だったので焦りました。
  成田からで入り時間に間に合うのか。
  調べてみたところ、成田に着いてすぐにスカイライナーに飛び乗れば間に合うということがわかりました。
  行きは第3ターミナル利用のJetstarだったのに対し、帰りは第1ターミナルのピーチだったのも幸いし、さらに飛行機が10分程早めに到着し、結果的には余裕で間に合うことになったのですが、荷物を預けていては間に合わないのは確かだったので、全て機内持ち込みの手荷物にする必要がありました。
  LCC系の機内持ち込みの手荷物の制限はご存知のようにかなりきつめで、2つまで、かつ合計7kgまで。
  楽器だけで2.6kgはあったため、100g単位で荷物を減らして切り詰めてということをやりました。
  ちょっとでも超過すると¥3000とかすぐ払わされるのでもう戦々恐々。
  実際には7.2kg位までしか絞り込めなかったのですが、何と重量は計られなかったのです。
  同じ便でも友人は計られていたので何でかなと思っていたのですが、キャリーバッグだと計られやすくて、柔らかい鞄だと計られにくいそうなんですね。
  これは知っておいて損はないなと思いました。
  荷物を厳選しまくったお陰でこの旅行は本当に快適でした。
  移動は勿論なのですが、無駄な荷物が無いのでアクセスも本当に楽。
  これは良いなということになり、今回のツアーでもできる限り減らしてみようとなった訳です。

 

今回の旅の装備

今回は楽器がそれなりに多く、バウロンまで必要な上、販売用のCDも持っていかなければならないため、持ち込み手荷物だけでというのは現実的ではありませんでした。
  メインのバックパック、肩がけのサブバッグ、機内にも持ち込める位の小ぶりのキャリーバッグの3つに収めることに決定。
  最終的にパッキングもしてみて持っていくことになったもののリストがこちら。

<旅行の装備>

Tシャツ スーピマコットン 4
Tシャツ エアリズム 2
スタンドカラーシャツ 半袖 1
スタンドカラーシャツ 長袖 2
パンツ 4
長ズボン 2
靴下 5
ハーフパンツ 2
折りたたみハンガー 2
小物ハンガー 1
洗濯マグちゃん 1
超音波洗浄機 1
圧縮袋 3
5 フィンガーズ or Teva サンダル 1
レインジャケット 1
  マイクロタオル 2
柘植櫛 1
整髪剤 1
ナノ歯ブラシ 1
トラベルピロー 1
葛根湯 1
整腸剤 1
軟膏 1
目薬 1
マヌカハニー(小瓶) 1
クイックパッド 5
シェーバー 1
コンタクトレンズ 10
靴磨きシート 1
  メインバッグ Minaal Carry-on 2.0 Bag 1
サブバッグ Ortlieb Velo-pocket handleber bag 1
iPhone SE 1
iPad Pro 10.5 + Smart Keyboard 1
Apple Pencil 1
Apple Watch 1
Apple Watch充電ケーブル 1
Anker PowerCore Fusion 5000 1
Apple USB charger 1
Lightningケーブル 2
USB-Aケーブル 1
USB-Cケーブル 1
Bluetoothイヤフォン 1
Kindle Paper White 1
財布 Syrinx 単 Short 1
カードケース Radical 1
名刺入れ 無印良品 1
メガネケース m+  1
サングラス ポンメガネ 1
万年筆 Travel Company 1

<仕事で必要な装備>

フルート 3
ホイッスル 7
バウロン 1
CD各種 45
マイク 2
フットペダル 1 衣装(長袖シャツ、長ズボン、ベスト、ネクタイ)1

もうどこがミニマルやねん。 全然荷物多いことに若干イライラ(笑)
仕方ないこととは言え、仕事で必要な装備が嵩も重さもかなりあり、3つのバッグに漸く入る程の量。
キャリーバッグは12kg弱、バックパックも10kg近くありました。
小ぶりながら持ち上げるのはそれなりの重さ。
この先、CDが売れて嵩も重さもどんどん減っていくことを切に願います。

 

防水 vs アクセス

今まで旅行に行く時に使うバックパックは大抵完全防水のものを使っていたのですが、今回考えに考えた末それを変更しました。
縫い目すら無い完全防水の鞄は、入り口をくるくると巻いて閉めるロールクロージャータイプのものが多く、絶対的な安心感とシンプルでかわいらしい見た目がとても好きで昔から愛用してきたのですが、1つだけ弱点がありまして、中に荷物へのアクセスがあまり良くないのです。
ロールクロージャー自体が開け閉めが手間がかかりますし、間口も大きくはありません。
素材の特殊性と溶接のによってつくられる独特の製法のためにポケットも極端に少ないものが多く、あったとしても使い勝手が悪い。
雨の多い地域(アイルランド、ポートランド、日本)に行くことが多いため、やはり防水性のは捨てられず、アクセスの良さは諦めなければならないポイントだと考え、それをカバーすべくiPadまで入るサイズでかつ使い勝手の良いサブバッグを求めて彷徨う、大体長年こんな感じでした。
ところが、ミニマリスト系のトラベラーがどんな鞄を使っているのかを調べてみると、防水性を犠牲にしてでも荷物へのアクセスの良さを優先する方が主流。
中でも複数のミニマリスト系トラベラーが絶賛していたのが
Minaal Carry-on 2.0 Bag
旅するということをよーく考えてつくられているようで、シンプルながら痒いところに手が届く工夫が満載。
これを今回トライしてみることにしました。

 

Minaal Carry-on 2.0 Bag

防水性は、本体の生地自体が持つ撥水性と、底部に標準装備されているザックカバーの合わせ技。
今朝は雨が降る中家を出ましたが、全然問題無く、荷物がすぐに出し入れできて快適。
空港の手荷物検査がいつも大嫌いだったのですが、これはもう劇的に楽ですね。
仕事の道具が無くて、この鞄一つで出かけられるとすれば相当快適だと思います。
特に移動の多い旅の場合は各地で荷解きとパッキングを繰り返す訳ですけど、この鞄はスーツケースみたいにガバッと全開になるので、パッキングも楽で気分が良いですね。
部屋に着いてからも快適です。
完全防水の鞄だと奥底のものは手を突っ込んで引っ張り出す必要があるのですが、部屋について荷を解く時も、再び荷造りして出発する時も想像以上にストレスがかかっていたことに変えてみて漸く気づきました。
Minaal、今のところ文句無しです。
強いて言えばもう少し自立する硬さが欲しかったかなと思いますが、これは軽さとのバーターになるのでこのままでいいかなと。
    他にもいくつか長年悩んできている問題があります。

Tシャツ コットン vs 化繊

長年Tシャツは化繊のものを使ってきました。
運動をかなりの強度でやることが多く、汗をかいてぐっしょり濡れた綿のTシャツを着ている状態が嫌で、綿のTシャツを避けてきました。
(濡れるのが嫌なのは多分自分の中で一貫して何かあるんですよね。防水のものを好んだり、海に入るのが嫌いだったり。)
近年素材が劇的に進歩し、ユニクロを筆頭に高機能な素材のものが安価で手に入る時代になったこともあり、ほぼ毎日化繊のTシャツを着てきたのですが、ここに来てマイクロプラスチックが海に流れ出る問題を認識し、少しずつ考えが変わってきました。
それで前から気になっていたユニクロのスーピマコットンのTシャツをトライしてみたところ、驚く程心地良くて、ここのところ普段着としては毎日これを着ています。
質の良いコットンの無地のTシャツは、着ているとそれだけで様になるので、気楽で涼しくてTシャツ一枚で快適に過ごしているのですが、化繊のものは、ユニクロのエアリズムなんかは典型的にそうなんですが、あくまでアンダーウェア感があって、それ一枚でという気持ちにはなれないんですよね。
運動用を運動の時に着るのは別ですけれど。
なので普段着の場合は上にもう一枚シャツを着ることになる。
ずっとそういう着方をしてきたのですけど、Tシャツ一枚を味わってみると、重ね着は暑いという当たり前のことに気づきました。
汗をかくから化繊を着ているのに、そのために重ね着してさらに汗をかく。
矛盾というか悪循環というか。
逆にコットンのTシャツ一枚だけにして涼しくなったら今までほど汗かかないんじゃないかと。
まだ夏本番ではないのでこれから2ヶ月で検証の必要がありますが、この夏のトライです。
もしコットンのTシャツ一枚でOKになったら夏場の服の数を半分にできることに!
コットンは肌に優しいし、肌が弱い自分には良いことづくめ。
デメリットが無い…と言いたいところですが、そうは問屋が卸さない。
もう一つの洗濯問題が残ります。
そう、コットンは乾きづらいのです。

 

洗濯問題

旅行中の洗濯、これも永遠の課題じゃないかと思います。
1〜2泊ならば何の問題もありませんが、通常宿泊日数が増えると荷物は増えていきますよね?
スーツケースのサイズなんか露骨にそういう設定になってます。
でも、ミニマリストの旅上手な人達を見てると大抵何泊しても荷物の大きさが変わらないんですよね。
大抵は35L位のバックパック1つ。
最初にこれを知った時には驚愕しました。
一体どういうことなんだと。
蓋を開けてみると、要は毎日こまめに手洗いで簡単に洗濯するから一定以上は服が増えない、大体こういう話です。
手で簡単に洗って、脱水はタオルに巻いて踏んだり叩いたりでできます。
ただ、これも同じ場所に2泊以上して干す時間を確保できれば何の問題もありませんが、極端に移動が多い旅になると洗濯難民になるケースが出てきます。
去年のソロアルバムのレコ発ツアーの時は、西日本を2週間位周りましたけど、とにかく洗濯できるところではいつでも食いつくように選択するという状況でした。

ハイパーメディアクリエーター高城剛さんはこの辺りもぶっ飛んでいて、超コンパクトで乾きやすい下着を15枚ずつ常備されるそうです。
圧縮袋でめちゃくちゃ小さくして運び、洗濯は月二回できれば問題ないそうです。
彼はこの方法で1ヶ月でも10Lのバックパックで行けてしまうとか。
これは流石にやばいなと思います、本当に。
レベルが違い過ぎる。
そこまでやるには相当振り切って装備に投資しなければならず、それはちょっと無理なので4〜5セット位持って行ってもう少しこまめに洗濯するという方向でやっています。

今回は幸い2泊ずつで移動なので、移動したら洗濯のパターンの予定です。
その際、洗濯は勿論手洗い&タオルで脱水なのですが、ここに最近は洗濯マグちゃんと洗濯用の小型超音波洗浄機を投入しています。
これがあると洗剤を使わずに済むので、濯ぎに躍起になる必要がない。
洗剤も不要。
これでいけるんじゃないかと実験中です。
そして、ここでコットン乾かない問題がやはり出てきます。

 

靴下問題

乾かない問題は靴下も同様です。
靴下も間違えるとかなり乾きづらいですし、嵩も張ります。
スニーカー用のものは短いものを、本番用には長いものが必要で、ここは流石に両立はしません。
また、5 フィンガーズを履くには5本指の靴下が必要になるので最近靴下を5本指のものに少しずつシフトしてきています。
とりわけフットカバーとも言えるような短さで、5本指で、履き心地がよく、すぐ乾く、嵩張らない靴下。
これが見つからないんです。
女性ものは割と選択肢があるんですけど、男性ものは極端に少ない。
無印やユニクロは長過ぎる。
Tabioが若干マシですが、今度は浅過ぎる。
今は高城剛さんご愛用のNaigaiの5本指のものにトライしようかと思っています。
全てを満たす靴下がなかなか無くて難民状態です。

 

ハンガー問題

洗濯をしたものをどう干すのか。
ハンガーが無いところはいくらでもあるので、折りたたみのハンガーの類を多少は持っていかなければなりません。
この辺りはデザインも良くて、携帯性が良くて、使い勝手がずば抜けているようなものは案外なかなか無いんですよねぇ。

今は無印良品の旅行用のハンガーとこんなのを持って行っています。
これもこまめに洗濯できれば少なくて済むので、やはり洗濯の一回をできるだけ小さくすることですかね。

 

iPad vs PC

今回はPCは置いていきました。
楽器とCDで十分重かったので。
iPadでほとんど問題ないのですが、唯一のネックはブログの更新。
このブログを書くためのものですが、今のところアウトライナーはDynalist、エディターはPress Syncを使っています。
でも、結局のところPress Syncの同期にエラーが出て、あれこれやってみても解決できず、仕方なくブラウザでWordpressを開いて最終的な編集を行っています。
これが最近改悪したのか、えらく使いづらくて…。
この記事の、変なところで行が空いたり詰まったりしているのはひとえにこいつのせいです。
改善しようと努力しましたが、全然直らないし、やり方もわからないので諦めて出しました(笑) やはりMacに入っているMars Editの方が使い勝手が良くて好きですね。

 

充電器問題

Anker PowerCore Fusion 5000という充電器とバッテリーが一体になっているものを使っていて、旅行にも持っていきます。 これとても便利なのですが、USBが2口しか無いんです。
普段は良いのですが、ちょっと旅行用には足りない。
iPhone, iPad, Apple Watchと3口必要なんですね。
USB-A×2+USB-Cの充電器を持っているのですが、それプラスAnker PowerCore 10000だとバッテリーの充電にも一口必要になるのでやはり1口足りない。
結局今回はAnker PowerCore Fusion 5000 + Appleの一番小さいiPhone用のUSB充電器にしました。
これもAnker辺りからもう少し良いものが出るのを期待。
Macがいたらもっと厄介ですね、この辺りは。

 

オーガナイザー vs 圧縮袋 重量か容積か

服などの荷物を整理するのに小分けの袋などを使う人は多いと思いますが、これもいろいろ選択肢がありますよね。
服用のオーガナイザーは今いろんなところからクラウドファンディングで出ていて、バックパックと共に群雄割拠の戦国時代な感じですが、大きく分けるとオーガナイザー本体がめちゃくちゃ軽いものと、圧縮の機能が付いているもの、あとはレザーを使ったようなラグジュアリーな感じのものなどに分かれますね。
  空気を抜くビニールのものではなくて、周りを1周ファスナーで縮めていくタイプの圧縮オーガナイザーを持っていて、オーガナイザーの生地自体がとてもしっかりしていていいのですが、しっかりし過ぎていて嵩も重さもネックになってくるんですよね。
なので今回は除外。

無印良品のものは軽くてそのまま洗濯ネットにもなるのですが、ファスナーが甘くて洗濯終わる頃には開いてしまってうーんという感じ。

ビニールの圧縮袋は高城剛さんも使っていて、ぎゅーっとコンパクトになりますが、気をつけないとかえってたくさんものを詰め込んでしまい原因にもなります。
10Lとかに詰め込もうと思ったら必須でしょうけど、重さが変わるわけではないので、35L分詰め込んだらかなりの重さになってしまいます。

今回はこれを3枚使っています。
数日使ってみて改めて思うのは出し入れはに手間がかかること。
パッキングと移動を繰り返す旅には向かないかもですね。
圧縮すると形の自由度が下がるというのも少し引っかかる。
旅行中に無印良品辺りの軽いオーガナイザーに変えようかとすら思い始めています。

あと、意外と重宝しているのが小さいスタッフバッグ。
防水の巾着タイプのものが使いやすくて、靴下やパンツなんかはそこに放り込みます。 一番楽です。
 
あれあれ。
本当は装備一覧だけ書いて、写真だけ挙げてサクッとUPするつもりがたくさん書いてしまいました。
むしろ書いていくうちにこんなに色々模索しているポイントがあることに驚いたり、書くことによって課題がはっきり整理されてきたりで、結構発見がありました。
興味の無い人にとってはこんなことに一々頭を悩ませて何が面白いのかとなるのかもしれませんが、こうやって一つ一つ検討してああでもないこうでもないと改善策を考えて旅を快適にしていくこと自体が嫌いじゃなくて、むしろ楽しんでいるのだろうなと思います。
皆さんはいかがでしょうか?